石巻ハッカソン2017

ひみつ道具賞、オーディエンス賞受賞

2017年7月に行われた第6回 石巻ハッカソンに参加しました。今回のテーマは「ひみつ道具」。
私はこのテーマを見たとき「ひみつ」=「いたずら」だ、と勝手に解釈し、空間に落書きしていたずらをするアプリを作ってみようと思ってハッカソンに臨みました。 実は空間に落書きをするというアイデアは8年前iPhone3Gが出たばかりに思いついたアイデアでした。 当時私が初めて位置情報を使ったアプリを作ってみようと思い、歩いた道を好きな色で塗って地上絵を書くアプリを作ったことがあります。 このとき一緒に開発していた当時の同僚と、本当は歩かないで壁にスプレーでやるみたいに落書きできた方が楽しいんじゃないかと話していました。
当時は壁の認識とか難しそうだなと思って実際に作って見ることはなかったのですが、現在の最新のテクノロジーを使えば実現できるのではないかと思いました。
ちょうど友人がGoogleのTangoという空間認識機能を持った特殊なタイプのAndroidフォンを持っていたので、ハッカソンの1週間前に借りに行きました。 Unityもその1ヶ月前から勉強を始めたばかりでほぼ初心者みたいな状態でしたが、Tangoのサンプルアプリを落として実行して見ると、壁を認識して壁の上に点群を描画していました。 これはいけそうだと思って、このアイデアを持って石巻に向かいました。
お恥ずかしいことに私はハッカソンというものにそれまで一度も参加したことがありませんでした。 昔ヨガをやっていて腰を痛めてから腰痛持ちになってしまい、座りなれない椅子にずっと座って睡眠を削ってずっとプログラミングするハッカソンというものが非常に恐ろしい行為だと ずっと思っていて今まで参加しませんでした。
ここ1、2年で腰痛を完治させることに成功し、ようやくハッカソンへの恐怖がなくなり今回初めて参加することになったのです。
石巻の会場に着いた時は、ハッカソンの勝手がわかっていないのですごく不安でした。 最初にアイデアを発表して仲間を募集するアイデアピッチがあると教えてもらい私もエントリーしました。 アイデアピッチ後、3人の精鋭がチームにジョインしてくれました。一番若い子は高校2年生で、非常に多様性のあるチームができました。
1日目は役割分担と、一番難しい「壁に色を塗る」というのをどう実現するかの議論と試作に費やしました。
2日目は、石巻工業高校に会場が移って本格的に開発が始まりました。役割分担が非常にうまく機能し(後から考えると本当にバランスの良いチームでした)、 アプリとしての機能が次々に出来上がって行き、夕方にはアプリとしての骨格が見え始めました。 一番苦労したのは「塗る」部分、これは大学1年生なのにチームで一番Unity経験のある会津大学の学生が頑張ってくれ、夜21時頃に完成しました。 それを私たちが作っていたそれ以外の機能を全部搭載したアプリに組み込んで見ると、思ったような世界観が出来上がっていました。 まさに「いたずら」しているような感覚を得られることができたのです。
3日目はピッチです。Tangoの空間認識の制度が部屋の明るさにかなり左右されるのでピッチ会場の光量でうまくいくかという不安はあったのですが、ピッチでのデモはうまく行きました。 結果発表では、私たちはテーマに一番合った作品に審査委員から送られる「ひみつ道具賞」と、会場にいる参加者全員の投票で決まる「オーディエンス賞」をダブル受賞できました。 会場にいるオーディエンス、特に若い人たちが投票してくれたことが一番嬉しかったです。

Ishinomaki Hackathon 2017Ishinomaki Hackathon 2017
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